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コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985))

コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985))

ガブリエル・ガルシア=マルケス

コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985))

定価: ¥ 3,150

販売価格: ¥ 3,150

人気ランキング: 66024位

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発売日: 2006-10-28

発売元: 新潮社

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二つの愛の物語
ストーリーは、コレラがまだ不治の病の時代におこった二つの愛の物語である。

一人の男の50年を超える片思いと一組の夫婦の話である。



メインテーマは、50年を超えて一人の女性フェルミ-ナダーサを思い続ける男フロンティーノアリーサの愛情である。一度は親の反対にもかかわらず愛し合い結婚の約束までした間柄であったが、フェルミーナの心変わりであっさりと二人の関係は終わってしまう。



その後フェルミーナは医師フナベルウルビーノと結婚し、上流社会になじみ、一男一女をもうけ穏やかな夫婦関係を彼の死後まで続けていく。表面的には穏やかな夫婦生活のなかにも、様々な出来事があり、夫の不貞から日常生活の些細な行き違いなどが丁寧に描かれている。それが非常にリアルで作家自身の体験かと思うほどである。

この間もフロンティーノも様々な恋愛は繰り返しながらも本命のフェルミーナを忘れることはなくいつでも彼女を迎えられる準備を怠らず社会的成功していく。



フナベルの死後、70歳代になりフロンティーノの思いがようやくかなえられるのである。



フェルミーナからみるとフロンティーノとの初恋、フナベルトの結婚生活、そしてフロンティーノとの老後の恋愛という話になる。それを順序を追ってではなく時間が前後しながらストーリーが進行され、戸惑いながらもストーリーに引き込まれていった。



彼の著書の中では、読みやすくストーリもわかりやすいので、個人的には非常に楽しめました。お勧めの一冊です。

入り混じりながら均一化されない
夫(夫になる前は、誰からも信頼される欧州帰りの医師、見た目も良い男)を事故で亡くしたばかりの女フェルミーナ・ダーサ(父によって守られた勝気なお姫様体質)は72歳。彼女への思いを胸に、独身を守ってきた(正確には少し違うのですが...)という男フロレンティーノ・アリーサ(自身の信念に忠実でありながらも、臨機応変の効く男、だが見た目が暗い)は76歳。51年9カ月と4日、男は女を待っていた、そして未亡人になった最初の夜、男は女に愛を告白した、それは同じ女への2回目の告白だった。



というのが、冒頭で物語はフェルミーナ・ダーサとフロレンティーノ・アリーサの最初の出会い回想してゆき、そしてそこから約半世紀の物語が、2人を軸にその関係者、住む町、国を描きながら進んでいきます。

この51年9カ月と4日男が女を想い続ける、この1点に現実味を持たせるのではなく、神話的、幻想的でありながら、また現実的でもある、という例えるなら「コーヒー」と「ミルク」を混ぜ合わせると均一になり「コーヒーミルク」になりますが、そうではなく、わざと「コーヒー」に「ミルク」を注いでかき混ぜない状態、を目指した様な小説です。



ですから、現実的描写や解釈があったかと思うと、次の場面ではいきなり非現実的な、幻想的な場面になったり、現実的物事を幻想的に解説してみたり、と、不均一な混ざり物を味わう様な感じなのですが、いわゆる神の視点からの3人称を使った語り口が均一な為に読みにくいという事はありません。



主人公2人のそれぞれの人生を振り返りながら、最後に2人はどうなるのか、が気になる方にはあまりオススメできません。それよりも、些細な出来事から決定的な出来事へと続く物事を楽しめる方にオススメ致します。物語に、ジョン・アービングの様な腑に落ちる、あるいは納得したい方にはあまりオススメできませんが、そのものをそのまま楽しめる方に(ちょっと分かりにくい表現でスミマセン、私の表現力が足りないのです)オススメします。



私としましてはガルシア=マルケス作品の中では(そんなにたくさんは読んでませんけれど)やはり「予告された殺人の記録」がベストですが、この作品も良いです。

50年待ち続ける愛もさることながら、50年かけて築いた愛も胸を振るわせる物語

 19世紀末のコロンビア。若き娘フェルミーナ・ダーサは青年フロレンティーノ・アリーサの求愛を受ける。しかし彼女は医師フベナル・ウルビーノと結婚。フロレンティーノは51年9ヶ月と4日もの間、フェルミーナを待ち続けることになる…。



 半世紀以上も一人の女性を思い続ける男の物語ですが、20世紀ないし21世紀の恋愛小説に引き比べると、この小説は1985年に書かれたにも関わらず実に古風で、激しい熱情といったものは主人公たちの間には立ち現れてこないように見えます。彼らの会話も直接話法で書かれることはまれで、切り結ぶような激しい言葉のやりとりはなく、淡々とした事実の描写が続きます。



 この500頁を超える長年月の物語で、私が最も印象的に思ったのは、長きに渡って一人の女性を思い続けたフロレンティーノの恋情よりも、確かに共に日々を積み重ねてきたフェルミーナとフベナルの曲折を経た夫婦愛です。



 フロレンティーノの思いに心が重ならないわけでは決してありません。フィッツジェラルドの「ギャッツビー」のような物語に魅かれる気持ちが私にもあります。

 しかし、フェルミーナとフベナルの夫婦の間に起こる小さな出来事の数々は、他の誰でもない二人が共同で紡いだ記憶のかけらとして確実に残っていきます。

 妻の誕生日に一日家事を引き受けたものの、失敗続きの夫。

 喧嘩の末の家出後、夫が迎えに来てくれて嬉しさのあまり神に感謝する妻。

 「毎日ちょっとした誤解があったり、一瞬相手に憎しみを感じたり、お互いに不潔だと思ったりしたが、二人でそうした局面を乗り切り、ときには夫婦の秘めやかな営みの中で信じたがたい栄光の瞬間を手に入れたこともあった。あの頃、彼らは急ぐこともなければ、度を過ごすこともなく深く愛し合っていた」(326頁)。



 こう綴られる二人の物語は、長い歳月こそが成しえる、じっくりと熟成した愛として、私の胸に深く沈みました。


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